法華経一部読誦講習会 in WEST

一々文々のオウム返しによる一部経読誦の講習会です。令和元年より関西でも開講しております。

五の巻講習会2日目 その2

朝勤・朝食の後は、昨日同様、今度は五の巻の後半(安楽行品第十四の後半と従地涌出品第十五の最後まで)を、一々文々のオウム返しで練習します。
一句一句丁寧に繰り返し読み進め、一通り習い終えたのは14時すぎでした。

14時と聞くと「まだお昼過ぎじゃないか」と思われるかもしれませんが、午前9時頃から14時過ぎまで、昼食時間を除いて4時間以上、ひたすらに経本と向き合う濃厚な時間。濃厚で楽しくもありますが、疲労も蓄積されていきます。
美味しいコーヒーとお茶菓子で疲れを紛らわせながら、皆さま根気よく精進を重ねておられます。

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その後は、主任講師を囲んで質疑応答を1時間強。
法華経読誦の何たるか、僧侶のあるべき姿とは、あるべき師弟関係とは、今日に至るまでの様々な伝統の重みについて等、深く心に刺さるお話をたくさん聞かせて頂くことができました。

中でも、最後に仰った「お経は読めるようになって一人前ではない。人に教えられるようになって初めて一人前だ、と先人達から何度も聞かされてきた」というお話が心に残りました。
師弟間でお経を指導することが廃れてしまおうとしている昨今。将来、自分にも弟子ができた時、今学んでいることをしっかり漏らさず伝えられるようでありたいと思いました。

とはいえ、私達も講習会という形でかたじけなくもお経練習をさせて頂いていますが、まだまだ発展途上の身。いつになれば堂々と教えられるようになるのでしょう。
コスパ、タイパなどという価値観が持て囃される現代社会ですが、ローマは1日にしてならず。日々のコツコツとした精進を積み重ねるのみでしょう。そんな日を思い描いて頑張りましょう。