法華経一部読誦講習会 in WEST

一々文々のオウム返しによる一部経読誦の講習会です。令和元年より関西でも開講しております。

親近善友

本当に爽やかで快適な天候に恵まれた3日間。二の巻講習会も残すところ、あと今日の午前のみとなりました。
朝勤では、昨日お稽古しました二の巻の後半をお読みし、朝食の後は本師堂にて二の巻を一巻通読しました。
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数えてみますと、主任先生の講義では、一々文々のオウム返しで2回繰り返し、見開き10行を通し読みしますので、まずは経文を3回繰り返してお稽古しています。
朝勤にて半巻ずつ読み、総仕上げで一巻通読。
途中、間違えや聞き漏らしがないか、1〜2回の読み直しをします(今回は1回しか読み直せませんでした)ので、合計すると、この3日間で二の巻を6回読んだのですね。
いやぁ、何とも濃厚な3日間です。

譬喩品の終盤に「捨悪知識 親近善友」と言う経文があります。

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法華経は一切衆生を救う教えだ、と言いますが、譬喩品の後半には、「〜〜な者にはこの経を説くことなかれ」と法華経を説くべきではない人の姿が列挙され、それに続き、「〜〜な人にすなわち説くべし」と法華経を説くべき人の姿が列挙されます。
例えば、驕りの心や怠け心のある者には説くべきではないとありますので、私はダメかも知れません(泣)。

さて、先の経文は、「もし人あって悪知識を捨てて善友に親近するを見ん。かくの如きの人に、すなわち為に説くべし」とあり、ありがたや、説くべき人のことでした。

増阿含経にこんなエピソードがあります。

ある時、阿難尊者がお釈迦さまにこのように申されました。
「私たちが善き友を持ち、善き友と共にいることは、すでに仏道の半分を成し遂げたように思います」
するとお釈迦さまは
「阿難よ、そうではない。善き友を持ち、善き友と共にいることは、仏道の半分ではなく、仏道の全てなのである」
と返答なさるのです。

善き人に囲まれていますと、よい影響や刺激を頂き、自分を益々高みへと引き上げさせてくれることでしょう。もちろん、もっとも善きお手本なのはお釈迦さまですから、お釈迦さまをお手本に、そしてお釈迦さまがご教示くださるように仏道に励むのが何より尊いことです。

この講習会では、受講生皆さんがお互いに善き友として、切磋琢磨して一部経読誦に励んでいらっしゃいます。ですので、読経していてこの経文が目に入りますと、この上なくうれしくなるのです。

日蓮聖人もまた「仏になる道は善知識には過ぎず」と仰っており、善き友とのご縁は大切であるとお示しです。
ですが、日蓮聖人は、自分に対して優しい人や自分の意見に賛同してくれる人々だけを善友と仰るのではなく、迫害を加え、自らを法華経の行者にと導いてくれた平頼綱のような敵人のことこそ善知識だ、と仰っています。

この講習会は、善き仲間はもちろん、また、大本山本圀寺の皆々様のお力添えがあって成り立っています。本当に幸せなことです。
そんな私達のことを、3日間もお経漬けの日々を過ごす「変わり者だ」と笑う人もいるかも知れません。
自分に優しい人、楽しい仲間だけでなく、批判的な人、自分に厳しい人、あまり反りが合わない人などこそ、「自分を成長させてくれる善き友である」と思い、更なる精進を重ねたいものです。


三日間、本当にありがとうございました。
次回、三の巻講習会 in WEST の日時はただいま相談中です。
決まり次第、お知らせいたします。

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二の巻内容講義

この講習会は、おやつだけでなく、お米やお野菜等の食材も、受講者の皆様方が全国各地よりご持参くださることがあります。
今回は沢山のお菓子の他、食材として、広島のお米と明石のタコをご提供頂きました。しかもタコは、ご住職自ら釣り、そして茹でてご提供下さいました。
それらを今日の夕食に、タコ飯としてお料理して頂き、たいへん美味しく頂きました。誠に有難うございます。

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さてさて、お楽しみの内容講義のお時間がやってまいりました。
受講生のみならず、遠近より内容講義を聞きにご聴講の方も複数お越しくださってます。

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まずは、前回のおさらいとして、方便品の復習から講義が始まりました。
そして1時間後…譬喩品の内容講義へと進むのでありました。
ですが、この復習はとても大切な時間でもあるのです。

私たち僧侶が法話をする時、そのお話を組み立てる為に「五段法」という組み立て法を用いることが一般的です。
実は、この五段法は、お釈迦さまの法華経のお説教の組み立てに倣ったものなのです。

方便品では、お釈迦さまが舎利弗様に教えをそのままお説きになります。
次に、譬喩品において、喩え話を用いてさらに分かりやすく教えを説かれました。
そしてさらに、自らが仏様と深いご縁があって法華経を聴聞していることを弟子達にわからせる為、化城喩品にて過去世からの因縁が説かれます。
この3段階を「三周説法」といい、先述の「五段法」の基となったと言われています。

つまり、私たちもまた、お釈迦さまがお弟子様方に法華経を説かれたのと同じような順序で話を組み立てて法話していたりするのです(もちろん説者それぞれにスタイルがあります)。

ちょうど二の巻は譬説周の真っ只中。舎利弗様や四大声聞は、教えを理解しますと踊らんとばかり喜びます(歓喜踊躍)。そして、高弟らの了解を聞いたお釈迦さまは、きちんとお褒めになります。
そして、高弟たちは「我ら今、真にこれ声聞なり。仏道の声を以て一切をして聞かしむべし」と述べられるのです。
植木雅俊先生の『梵漢和対照 法華経』には「今、私たちは仏の声(教え)を聞くだけでなく、仏の声(教え)を聞かせる人として真の声聞であり、最高の覚りについての声を人々に聞かせるでしょう」と訳されています。
仏様の声を聞いていた声聞が、声を聞かせる声聞になった、なんともドラマチックなシーンなのです。

私たち僧侶もまた、自身の覚りを求めるが故に作仏できないと言われていた二乗のようではなく、真の声聞となった高弟たちのように、法華経の教えを人々に聞かせる役目をしっかりと担えるようにならねばなりませんね。

 

 

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仏さまの育児法とは…?

今朝はとても清々しい秋の好天。京都の夏はジメジメと湿気が厳しいので、今朝のように爽やかな日があると、「ずっとこんな気候が続くといいのに」と思ってしまいます。

講習会の2日目、昨日お稽古した二の巻の前半を朝勤にて読誦しました。

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昨日の記事で「二の巻は長い」と書きましたが、譬喩品も信解品も、後半は4字偈が長く続きます。
4字偈は1行で16字、1頁で80字です。
対して、長行ですと1行が17字、1頁で85字。
5字偈ですと1行20字、1頁100字。
ですから二の巻は、ページ数は多いけれど、字数で考えるとそれほど多いという訳ではないようです。見かけに怯えさせられている自分を恥じます。

朝食の後は昨日の続き、二の巻の後半のお稽古です。

譬喩品では、方便品を聞いて教えを理解なさった舎利弗様が記別を授けられ、さらに他のお弟子様方にもわかるように、と喩え話が説かれます。
すると、信解品に入ると今度は須菩提様、迦旃延様、摩訶迦葉様、目連様の4人の高弟がその教えを理解し、喜びを伝えます。
そして、そのお気持ちを表す為、長者窮子の喩えをお話しになるのです。

「法華七喩」といいますが、全部お釈迦さまがお話しなさったのではなく、長者窮子喩はお弟子様が述べられた話なのです。
家を飛び出し、父のことすら分からなくなった子を、父である長者は諸々の策を用い、後継として相応しい青年に育て、その財産全てを相続する、というお話。

私生活でも、子供を育てる、躾けるというのは大変難しいものです。私自身、親と言えども人として発展途上の段階であり、完璧なことなど1つもありません。
褒めて伸ばす?叱るのは逆効果?怒ると叱るはどう違う?感情のコントロールを!などの言葉が飛び交っている育児界隈ですが、さてさて、父として、主として、師としての徳を備えられたお釈迦さまは、お弟子様方を導き教化するのに、どのような方策を用いられたのでしょう。

今日も朝からおやつを沢山食べてます。

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火宅に住む生き物たち

講習会初日、夜になりました。昼間はお天気で暖かかった分、寒く感じるくらいです。
講習会にご参加下さった方はお分かりだと思いますが、本圀寺の夜はとても静かです(烏骨鶏が鳴いてない間は)。

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長い二の巻、長い譬喩品の四字偈をお稽古しています。
三車火宅の喩えは、火事で燃える家の中、火の恐ろしさを知らない子供たちが遊びに夢中で逃げようとしない。それを父である長者が、方便を用いて救い出そうとする喩え話です。

長行では、その家について「門は一つしかない」「壁が剥がれ落ちている」「柱が腐っている」「梁が傾いている」と情景が語られます。
それが、偈頌になると突然、トンビやフクロウ、ワシなどの猛禽類、ヘビ、ムカデ、ゲジゲジといった地を這う生き物、イタチやタヌキ、ネズミなどのケモノが登場します。しかも、糞尿による不浄が語られ、ケモノ達が争ったり屍を食したりする様が語られます。

火事の家から子供らを救う為、羊や鹿や牛の車があるよ、と言って火宅から子供たちを救い出すお話ですから、これら鳥や虫やケモノの描写はなくても話は成り立ちます。なのに、何故このような生き物たちの姿が出てくるのでしょう?これは不思議な描写ですね。
きっと明日の内容講義でご説明があることでしょう。楽しみです。
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一部経講習会では、内容講義の時間がございます。
今回は明日10月7日(水)19時から予定しています。
内容講義のみの聴講も大歓迎です。お時間がある方は是非ともお越し下さい。

今日もおやつを沢山たべました。

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第二期 二の巻講習会 in WEST 始まりました!

暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったもので、あれほど過酷だった夏の暑さも和らぎ、とても過ごしやすい気候の本圀寺。
今日から3日間、二の巻の講習会を開催しております。

毎度の如く、午前中は、前回お稽古しました一之巻の確認講義を。
講習中は読めていたのだけど、自坊に帰ると「あれ?この字、どう読むんだっけ?」となる不思議。
皆で一の巻を読み直しながら、誤りや聞き漏らしを直していきました。

午後からはいよいよ本編開始です。

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二の巻には、譬喩品第三、信解品第四のニ品が説かれています。
譬喩品では、方便品にて法を聞き、それを理解できた舎利弗様が、譬喩品の冒頭にて喜びのあまり踊りだしてしまわれます。
ですが、教えを理解できたのは舎利弗様お1人のみ。そこで、舎利弗様がお釈迦様に、他の仲
達にもわかるようにわかりやすく法を説いて頂きたいとお願いになり、三車火宅の喩えが説かれます。

三車火宅の喩えでは、火で燃える家に住む色々な生き物が登場しますが、これがまた難しい字の連続なのです。

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難読字に加え、二の巻は長いです。皆様大きな声で励んでいらっしゃいます。どうぞスタミナの切れることなく二の巻のお稽古が全うできますように。

今日は快適な天気ですので、戸を開放してお経練習をしているのですが、観光や拝観で本圀寺へお越しになった方が講習会の様子を眺めておられました。
先程なんて、海外の方が廊下に座り込んで耳を傾けておられました。とてもよい緊張感がありますね。

 

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二之巻講習会、案内発送しました!

今年も厳しい暑さの夏となり、はやバテ気味の今日この頃ですが、皆さま如何お過ごしでしょう。
また昨日は熊本で大きな地震。被災なさいました方々へ心よりお見舞い申し上げますとともに、一時でも早く穏やかな日々が取り戻せますよう、お祈り申し上げます。

さて、下記の通り、10月に開催します第2期二之巻講習会 in WESTのご案内が完成し、皆さまへと発送致しました。


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スタッフ一同、よりよい講習会が開催できますよう、準備に力を注いでまいります。
皆さまよりのお申込み、楽しみにお待ちしています。
また、間にお盆とお彼岸を挟みますので、うっかりとお申込みのお忘れがございませんよう、お気を付けください。


◆◇◆◇第2期 二之巻講習会 in WEST ◆◇◆◇

◾️日 時:令和8年10月6日(火)〜8日(木)
       (受付6日12:30、解散8日11:00頃予定)
◾️会 場:大本山 本圀寺(京都市山科区御陵大岩町6)
◾️対 象:日蓮宗教師・沙弥(定員30名)
◾️内 容:法華経巻第二(一部経のお経本をお持ちでない方は、会場にて購入することができます)
◾️受講費:35,000円(宿泊費・食事代等を含む)

受講ご希望の方は、チラシ裏面に必要事項をご記入いただきFAXにてお申し込み、またはこちらの申し込みフォームからお申込みください。

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要品講習会のご報告

記事が前後しましたが、去る令和8年3月12日(木)から13日(金)の一泊二日、大本山本圀寺様を会場に、要品読誦講習会を開催しました。

一部経はちょっとハードルが高いけど要品なら習いたい、これから信行道場に行くので、基本からちゃんと習いたい、そんな方々にご参加いただければと考え、新たな取り組みとして立ち上げました。恐れ多くも、WESTのスタッフのみによる講習会。

今回、計8名のお申し込みをいただきましたが、予想通り、これから信行道場に行かれる方から、バリバリと青年会や修法師会にて木鉦を担当しておられる方まで、これまた多様なお立場の方にご参加いただくことに。
そこで、いつもの一部経の講習会ですと、主任先生による全体講義がカリキュラムの大部分となっていますが、今回は初めからレベルや目的に応じて小グループに分かれてのお稽古といたしました。

 

沙弥の皆様は、信行道場へ入る前に入場考査(読経試験と面接)があります。
読経試験では、一人で木鉦を打ちながら指定のお経を読まねばなりません。
自分のことを思い返しますと、簡単そうに見えて、初めはギクシャクしたものでした。
今回、レベルや目的に応じてグループ分けを行なったので、そういった練習をする時間を持つこともできました。

また、もう一つ新たな取り組みとして、お経の読みだけではなく、声の出し方やお経を読む時の心構えなど、僧侶として必要な事項について、WESTスタッフによる講義の時間を設けました。

私事ですが、宗門の大学にも行かず、本山や学寮などでの僧道生活も送らず、専門的な学びや修練をほとんど重ねず、いい加減な青年僧侶として年季を重ねてきました。
ですので、呼吸法や発声方法も習うことなく、どうしたら大きな声が出るのかわからず、ただただ力んでお経を読み、声を枯らして喉を痛めてしまいました。
法衣の着方や畳み方も、こちらから尋ねなければ誰も教えてくれませんでしたから、今でも何ともいい加減なことをしています。
歳を重ねたからといって、加行所へ数回入ったからといって、僧侶としてグイグイ成長するかというと、実情はこんなことです。なんともお恥ずかしい限り。

そんな私が、今は偉そうに講習会の運営などしていますが、講習会中、受講生の皆様から、やはり同様に、お経の読み以外にも、声の出し方、木鉦の打ち方、回向や祈願の文言についてなど、色々なご質問を受けることがあるのです。
そこで、少しでもお力になれることがあるならと、WESTスタッフがそれぞれ、30分程度ですが、自分の得意にしている分野のお話をすることにしました。

いざ、人前で講義をするとなると、私たちもまた責任重大です。過去の資料を紐解き、情報を整理し、言葉を紡ぎます。おかげさまで、私たちWESTスタッフにとりましても、貴重な時間を過ごすことができました。
お聞き苦しいこともあったと思いますが、暖かく聴講いただき、感謝の念に堪えません。
次回以降、よりよいお話ができますよう、私たちもさらなる精進を重ねる所存です。

WESTスタッフのみによる、要品読誦講習会。委員会WEST発足以来、初の取り組みでしたので、探り探りとなってしまいましたが、これからも、一部経の講習会の合間に定期的に開催できれば、と考えています。
今回の開催を振り返り、よりよい講習会になるよう、WESTスタッフ一同、検討・精進を重ねてまいります。

 

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