法華経一部読誦講習会 in WEST

一々文々のオウム返しによる一部経読誦の講習会です。令和元年より関西でも開講しております。

本山 本法寺様 摩利支天堂での読誦会

昨日、10月の京都部経会を開催いたしました。

「今年は亥年」という安直な思い付きから、昨日は本山本法寺様の摩利支天堂にて一部経を読誦いたしました。

f:id:budoku-w:20191031181526j:plain

本山本法寺様は「鍋かぶり日親上人」として知られる久遠成院日親上人による開山。

本堂、開山堂、仁王門、経蔵、多宝塔など、ほとんどのお堂が京都府有形文化財に指定されています名刹で、長谷川等伯筆の佛大涅槃図をはじめとする数々の御宝物や本阿弥光悦作の巴の庭など、見所もたくさん、年間多くの参拝客で賑わいます。

 

摩利支天堂は仁王門をくぐってすぐ右手にありますが、地元京都の僧侶でも、堂内へお参りしたことがない方も結構いらっしゃるかもしれません。

ましてや車で訪れますと、反対側の大通りからの進入となりますので、前を通ったことすらない方もおられるかも…?

 

摩利支天様は、元は「マリシ」というインドの神様であったと言われ、天女のお姿で描かれたりしますが、猪に跨った怖いお顔のお姿の方がよく知られるのではないでしょうか?

6本(8本とも)の手には弓矢等の武具を持ち、猪に跨る勇ましい姿にも魅かれたのでしょうか、楠木正成毛利元就など多くの武士が摩利支天様を信仰していました。

 

本法寺様には『摩利支天勧請記』という御文書が伝わり、日親上人が篤く摩利支天様を御守護神として信仰なさっていた様子がわかります。

日親上人は足利義教から度々の拷問を受け、ついには焼け鍋をかぶせられるという法難に遭われますが、そのご信仰により命を落とすことなく、生涯法華信仰を貫かれました。

 

私たちが読経している中も、お堂の前を通行なさる多くの方々が熱心に手を合わせておられるお姿が横目で見えました。日親上人ご開山以来、摩利支天様は600年近く経つ今もなお、たくさんの方々のご信仰を集めておられるのですね。

 

そんな摩利支天様の御宝前にて午前より夕方まで一部経を一心に読誦、なんと有り難いことでしょう。

このような機会をご提供くださいました貫首様を始め、お世話になりました奥様や山務員の皆様にあらためて感謝・御礼申し上げます。

 

京都部経会では、常は会員のお寺を会場に開催しておりますが、時々今回の様に趣向を変えて、本山や様々なお堂でも読誦会を行っています。

京都管内の方でなくてもご参加いただけますので、ご参加ご希望の方は是非ご一報ください。

f:id:budoku-w:20191031181510j:plain